第2回フレッシュホップフェスト2017

日本のホップ生産者とビールのつくり手、
そして飲む人を繋いでいきたい!

フレッシュホップフェストは、今年収穫した国産ホップでつくったビールを楽しむお祭りです。
2017年は、全国のクラフトブルワリー31社が参加。全国各地のビアパブで順次開催します。

2017.9.24ニュース

フレッシュホップフェスト2017開幕!

フレッシュホップフェスト2017がついに開幕!

 

9月22日、スプリングバレーブルワリー東京。

日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキ氏による乾杯の挨拶で、フレッシュホップフェストが開幕しました。テイスティンググラスに注がれた「生ホップ超特急2017 IBUKI」が振る舞い酒として提供され、店内のお客様たちと乾杯。これから1カ月に渡って、フレッシュホップを使ったビールが提供されることになります。

 

さて、乾杯の挨拶から遡ること約20分。

スプリングバレーブルワリー東京内のある場所にて、藤原ヒロユキ氏とスプリングバレーブルワリーのマスターブリュワー田山智広氏が、この日から開栓される「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」をテイスティングしていました。

日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキ氏(左)とスプリングバレーブルワリーのマスターブリュワー田山智広氏

日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキ氏(左)とスプリングバレーブルワリーのマスターブリュワー田山智広氏

この「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」は、藤原ヒロユキ氏が栽培に関わっている京都・与謝野のホップをほぼ100%使用したビール(ほぼ100%というのは、与謝野産でないセンテニアルをほんの少し使用しているため)。与謝野産のカスケード、チヌック、コロンバスをディップホップで、レイトホップにカスケードを使用しているとのこと。

このビールの味わいは、藤原ヒロユキ氏の希望を受けて、スプリングバレーブルワリーがレシピに落とし込んで醸造したもの。ビールの色やアルコール度数はもちろんのこと、「あまり苦味は強くせず、モルトのバランスもとりたい」と具体的に。

田山氏によると、「ワールプールに通常30分ホップを入れるところを10分にしたり」といった工夫をして、フレッシュな与謝野ホップの香りを出すようにしているそうです。

 

そんな「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」を藤原ヒロユキ氏がテイスティング。

「まさに自分が飲みたかったビール。ホップの香りが豊かで、苦味は弱め。モルトの甘味もあって、時間が経つとまた違った香りが感じられる」と満足げな様子。田山氏とのビール談義も盛り上がっていました。

 

さて、冒頭の乾杯シーンに戻ります。藤原ヒロユキ氏の乾杯の後は、ヘッドブリュワーの福井氏による挨拶。

スプリングバレーブルワリーのヘッドブリュワー福井氏

スプリングバレーブルワリーのヘッドブリュワー福井氏

この日は、「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」の他に「生ホップ超特急2017 IBUKI」と「生ホップ超特急2017 MURAKAMI SEVEN」の2種類が開栓したのですが、「生ホップ超特急2017 IBUKI」に使われているホップ「IBUKI」は、福井氏が実際に岩手県の江刺まで収穫に行った時のものを使っています。

福井氏によると、IBUKIは「繊細な花のような香り」、MURAKAMI SEVENは「イチジクや緑茶、草のような香り」。

 

さあ、そろそろ私も飲んでみたいと思います。

左から、「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」、「生ホップ超特急2017 IBUKI」、「生ホップ超特急2017 MURAKAMI SEVEN」

左から、「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」、「生ホップ超特急2017 IBUKI」、「生ホップ超特急2017 MURAKAMI SEVEN」

「フレッシュホップ 藤原ヒロユキスペシャル」は、フレッシュなホップの香りがモルトの香りと合わさって複雑かつ華やか。そして、確かに苦味が控えめです。食事と合わせてゆっくり飲みたいビールですね。醸造は2バッチのみということなので、お早めに。

「生ホップ超特急2017 IBUKI」は、おしとやかなイメージですね。強烈なインパクトはないのですが、福井氏の挨拶の通り繊細な花のようなアロマが。何杯かビールを飲んだ後にまた飲んでみると、おしとやかで美しい香りにハッとさせられます。

「生ホップ超特急2017 MURAKAMI SEVEN」は、他のどのビールでも感じたことのない、まさに緑茶を思わせる香りとフレーバー。少々アーシーな香りもあり、それが緑茶のような複雑な香りにつながっているのかもしれません。和食との相性もよさそうです。

なお、「生ホップ超特急2017 IBUKI」と「生ホップ超特急2017 MURAKAMI SEVEN」は、レシピがまったく同じでホップだけを変えています。飲み比べるとホップの違いが楽しめて面白いですよ。

 

フレッシュホップを使ったビールが楽しめる1カ月。フレッシュホップフェストに参加しているお店で、国産フレッシュホップの魅力を楽しんでみてください!

参加ビアパブ一覧

ビアライター

富江弘幸

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国に留学し、四川大学海外教育学院修了。帰国後は新聞社で書籍等の編集者に。現在はビアライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。
著書:BEER CALENDAR』(ワイン王国)
連載:あなたのしらない、おいしいビール』(cakes)
執筆:『ビール王国』(ワイン王国)、『厳選世界のビール手帖』(世界文化社)、『日本のクラフトビール図鑑』『ビールの図鑑』(マイナビ)、『極上のクラフトビールが飲める120店』(エンターブレイン)など

Twitter:hiroyukitomie