今年収穫した日本産ホップでつくったビールを楽しむお祭り

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今年のろまんちっく村クラフトブルワリーはセゾンを醸造予定!

木暮 亮

ホップの生育状況が全国各地から伝わってくるなか、日照時間が平年比を下回る地域が多く今後の状況がちょっと心配な筆者です。こればかりは自然が相手ですのでなるようにしかならないのですが、秋のフレッシュホップビールの登場が楽しみな身としては、どうしても気になってしまいます。

そんな心配を吹き飛ばすくらいに、今年は75のブルワリーがFresh Hop Fest(以下、FHF)に参加いただけることになりました(※ 2019年7月16日現在)。

そのなかから今回は、栃木県にある「ろまんちっく村クラフトブルワリー(以下、ろまんちっく村)」をご紹介いたします。

ろまんちっく村は、農業をテーマに農産物生産から加工、販売流通まで手掛ける地域商社である「ファーマーズ・フォレストグループ」によって運営されています。ブルワリーの役割はビールを通して地域発信をモットーに、どのビールにおいてもビール麦の生産量日本一「栃木県」の麦芽100%、宇都宮餃子に良く合うビール、県内名水の使用、大谷採石所跡地で熟成など、栃木、宇都宮のフレーズが出てくるビールづくりを目指しています。また、ビール麦日本一の生産県「麦処とちぎ」から「麦処=ビールが美味しい県」に向けたブランドづくりも行っています。

ブルワリーは1996年の開業で、今年で23年目を迎えます。レギュラービールは、宇都宮産麦芽を100%使った「麦太郎」「麦次郎」や宇都宮餃子会と共同開発した餃子に良く合うビール「餃子浪漫」などがあります。ラガービールを定番商品としていますが、「季節商品はペールエール、IPA、インペリアルスタウトやオリジナルのハイアルコールビールに樽で熟成させたバレルエイジまで何でもつくりたいブルワリーです」と工場長の山下創氏。

FHFへの参加は昨年に引き続き2回目。どんなところに可能性を感じたかと聞いてみると「クラフトビールの普及促進、ビールを通して地域発信など考え方に共通する部分がありました。それとホップ栽培、フレッシュホップを使用したビールづくりの情報が不足していたことも参加した理由です」と教えてくれました。

自社にてカスケード、センテニアル、チヌーク、信州早生の4種類を栽培しており、FHFではこれらのホップを使ってビールを醸造します。昨年は、「ろまんちっくピルス」というラガースタイルのビールでした。今年の気になるビールは、「セゾンスタイルのビールを予定しています」とのこと。

自社で栽培しているホップ【2019年7月13日撮影。画像提供ろまんちっく村クラフトブルワリー】

醸造は8月上旬を予定していて、1ヶ月後の9月上旬ごろから発売を開始するスケジュールで調整中です。

飲める日が待ち遠しい~。


◆ろまんちっく村クラフトブルワリー Data

会社名:株式会社ファーマーズ・フォレスト

住所:〒321-2118 栃木県宇都宮市新里町丙254

TEL:028-665-8800

FAX:028-665-8678

Homepage:http://www.romanticmura.com/brewery/

Facebook:https://www.facebook.com/Romanticvillage.craft.brewery/

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは1500種類以上。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

日本ビアジャーナリスト協会ホームページにて、「ブルワリーレポート」、「うちの逸品いかがですか?」、「Beerに惹かれたものたち」、「ビール誕生秘話」、「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。