今年収穫した日本産ホップでつくったビールを楽しむお祭り

202091(火)1130(月) また来年乾杯しましょう!

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初代醸造長小林亮二さんが手塩にかけて育てるホップ【オラホビール圃場】

ビアジャーナリスト/ライター 宮原佐研子

「5月に入って遅霜が降りたんだよね。周辺のアスパラはやられちゃったんだけど、ホップはなんとか被害もなく、今の所今年は例年通りかな」と話してくれたのは、オラホビールを運営する株式会社信州東御市振興公社の取締役でオラホビール工場長の小林亮二さん。

オラホビール圃場

手作りの看板がお出迎え

今回は、5月11日に実際にホップ圃場を訪問し、圃場の責任者である小林さんに現状の話を伺いました。

オラホビールの基礎を築き上げた小林さん

小林さんは東御市出身。子供の頃は周辺ではホップ栽培が盛んに行われており、小林さんの家でもホップを育てていたそうです。大学で醸造学を学び、卒業後は食品会社に就職。しかし、故郷で仕事がしたいと地元のJAに転職します。そこで旧東部町(のちに北御牧村と合併し東御市となる)でビールプロジェクトが立ち上がり、ぜひ大学での勉強を生かしたいと名乗りを上げ、採用されます。このプロジェクトは現在のオラホビールとなり、そこで小林さんは初代醸造長に就任となりました。そして試行錯誤を繰り返しながら、オラホビールの基礎となるケルシュやゴールデンエール、アンバーエールなど様々なビールを生み出しています。

オラホビール

写真を撮るなら着替えなくちゃ!なんてお茶目な冗句も飛び出す小林さん。ちなみにヴァイオリンでコンサートも開く腕前の持ち主

現在は主な醸造は若手に任せ、様々な事務作業をこなしつつ、ホップ作業も担当しています。「ホップは手間をかければかけるほど、かけ甲斐のある植物で、とにかく時間があれば畑に来て草むしりをしたり、今なら誘引作業を主にしています。畑に来ると気分がリフレッシュしますね。誘引は、伸びてきた若芽をのの字に指で巻きながらこんな風に誘引線に巻きつけるんですよ」とくるくると実演してくれました。

オラホビール

指をくるくると若芽を絡めるように回す

課題その1ー収穫に向けた畑作業

「これから大変なのは消毒や除草です。ホップは強い植物とは言いつつも、実は数年前に病気で畑のホップが全滅したことがあります。その時は収穫祭も急遽中止となりました。最近はいい農薬などもありますが、残念なことに、ホップは主要作物ではないため農薬試験がなかなかされないのです。なので、使えれば効果があるだろう農薬もホップには使用ができないため、どうしても古い農薬だけになってしまうのが残念ですね」と小林さん。

この先どんどん雑草が成長する

また、栽培されているホップのうち、ガレーナは密集して育っているものの、その他はまだまだこれからといった状況。(5/11現在)

オラホビール

株分けしても密集して育つガレーナ

しかし、2ヶ月半後には収穫を迎えます(※)。その時点で成長に差があると、ある種は成熟したホップでも、他はまだそこまでではないということになるので、その対策として、早い成長のものは一旦刈り込んで、ホップの収穫タイミングをずらし、全体を合わせるようにしたいとも話してくれました。

※オラホビールの今年2019の収穫祭は、7月28日(土)、29日(日)に開催決定

課題その2ーこれからのホップ栽培の担い手

さらなる課題は後継者を育てること。ホップ栽培はどうしても醸造作業の片手間になってしまうため、可能であれば農家さんに作業を委託したいところだそうですが、収量や使い道などを含め、商売としてやるには不足ということもあってなかなか踏み切れないそう。「社内の後継者も一応はいるのですが、今は兼務で忙しいので、それも早急に解決していかなければならないですね」

収穫祭は至れり尽くせりの極上体験!

毎年収穫祭は、170名ほどが参加。このイベントは、最寄駅からの送迎もあり、また作業中の暑さ対策も万全で、クーラーをつけた車を畑の脇に待機させ、万が一の熱中症などへの対策を施しているそうです。また、収穫でかいた汗は、オラホビール醸造所隣接の湯楽里館でさっぱりと。ここは絶景の眺めを楽しめる広い休憩処もあって、足を伸ばしてオラホビールを樽生で飲める極楽体験もできちゃいます!でも、何より当日の極上クライマックスは、収穫した仲間たちとの「お疲れさま乾杯」です!!
オラホビール
今年の収穫祭は10周年! ということで例年以上に準備に気合が入っています。詳細はこれから順次発表予定ですので、ぜひ公式HPやFacebook(@ohlahobeer)をご確認ください。

また、今年4月に湯楽里館に併設オープンした「ワイン&ビアミュージアム」では、東御市内のワイナリーや近郊の観光施設の情報などもゲットできて、ワインやオラホビールの有料試飲も可能。ホップの成長をちょいと覗きつつ、観光ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ビアジャーナリスト/ライター

ビアLover 宮原佐研子です。 ビールの大好きなトコロは、がぶがぶ飲める、喉こし最高、大人の苦味、世界中でも昼間でも飲める、 果てしなくいろんな味わいがある、そしてぷはぁ〜っとなれる、コトです。
ライターとして、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)/『うまいビールの教科書』(宝島社)/『クラフトビールの図鑑』(マイナビ)、ぐるなびグルメサイト ippin キュレーター など

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