今年収穫した日本産ホップでつくったビールを楽しむお祭り

202091(火)1130(月) また来年乾杯しましょう!

Fresh Hop Fest 2020 オンライン会場はこちら

ホップを育て、都市でのコミュニティを醸造する!ブリューパブセンターポイント

ビアジャーナリスト/ライター コウゴアヤコ

大阪市北区にあるBREWPUB CENTER POINT(ブリューパブセンターポイント)は、豪快なテキサスバーベキューと共に、レストラン付属の小規模醸造所で造られる個性的なクラフトビールが楽しめるブリューパブ。

2018年3月オープン以来、沢山の人を巻き込み大阪で収穫されたフレッシュホップを使ったビールの醸造を行っています。

ホップの栽培から醸造、販売まで、市民の手で

オーナーでブルワーを務めるのは、松尾弘寿(まつおこうじ)さん。
20代の頃、恵比寿にあった英国パブ、イニシュモア(閉店)でよなよなリアルエールを飲んで以来、クラフトビールに魅せられているという松尾さん。
大阪高槻市にある國乃長ビールで醸造を学び、2016年4月に大阪市中央区にて「ブリューパブ テタールヴァレ」を開業しました。センターポイントは、その2号店です。

フレッシュホップを使ったビールをつくるきっかけは、市民参加型のコミュニティグループTHANKS HOP(旧:ウメキタホッププロジェクト)の山田まりこさんとの出会いでした。

2107年、ブリューパブテタールヴァレ前にて、松尾弘寿さんとウメキタホッププロジェクト(現・THANKS HOP)立ち上げメンバー。地域の活性化を目指す主婦らで始めたプロジェクトは3年で大きく広がった

THANKS HOPは、少子高齢化や都市部での人間関係の希薄さから起こり得る地域の問題を解決するための『ホップでつながる都会の中でのコミュニティ』づくりを目標に、大都市大阪のビルの屋上やクルー(仲間)の自宅でホップの栽培をしています。

大阪でホップ栽培を始めたばかりの山田さんと、コミュニティづくりにビールを役立てたいと考えていた松尾さんがタッグを組んだことで、ホップを育てるところからビールの醸造、乾杯、イベント等で振る舞うところまで、一貫して行えることに。
この一連の活動をTHANKS HOPのクルーたちと共に行っています。

今年のフレッシュホップ持ち込み醸造 第1弾はマンゴービール!

7月6日、センターポイントで「令和元年!フレッシュホップ持ち込み醸造企画 第1弾 フルーツビール座談会&交流会」が開催されました。
クルーが自宅で育てたフレッシュホップをセンターポイントに持ち込み、みんなでビールを造り上げます。

今回収穫された第1回目の生ホップ。自分たちが育てたホップでどんなビールができるのか楽しみです

今回は夏祭りにぴったりなビールにしようと、「マンゴービール」を造りました。

ホップからビールの苦みと香りのもとになるルプリンを取り出す作業

トロピカルなビールということで、フラダンス教室の人たちともコラボ。
様々な人たちを巻き込んでビールを造ります。

パレオ姿で参加のフラダンスチーム。南国ムードが増します

みんなで造ったマンゴービールの名前は「OHANA(オハナ)」に決まりました。

OHANAとは、ハワイ語で家族を意味します。血縁関係にとどまらない絆、つながりや分かち合いを大切にする精神でつながった仲間も含まれます。

マンゴージュースとマンゴーピューレを贅沢に投入

仕込んだフルーツビールは、8月24日(土)第2回中津ぼんぼりまつりで開栓予定です。

8月24日「中津ぼんぼりまつり」で開栓予定!この日は松尾さんの誕生日でもある

乾杯してみんなで楽しくなる、でもそれだけでは終わらない

海外では、ブルーパブは街の外からも中からも人が集まる、オープンな集会所的存在です。
ブリューパブセンターポイントも、ホップとビール醸造を通じて知り合った仲間たちが普段から集い、店に行けば気軽に話ができる誰かがいるというパブリックスペース(パブ)にもなりつつあります。

ホップの栽培から販売までの一連の流れに参加することによって、仲間通しの絆が生まれたり、地域が抱える問題に対する関心がわいてきたり、プラスの作用が見られています。

醸造後の懇親会には20名以上のメンバーが参加。ビールがあれば誰でも打ち解けられる楽しい雰囲気に

仲間の中からは、自分の住む土地でホッププロジェクトを立ち上げ農福連携で福祉支援の活動をする人や、里山と防災をテーマに地元活性化に取り組む人、防災とアウトドアを掛け合わせて防災意識向上に取り組もうとするグループなど、様々なアイデアやコミュニティが生まれています。

ブリューパブセンターポイントのフレッシュホップビールは、たくさんの人を巻き込み、地域との繋がりも醸造しているようです。

醸造所DATA

BREWPUB CENTER POINT(ブリューパブセンターポイント)
所在地:大阪府大阪市北区浮田2丁目5−8
営業時間:平日15:00~23:00 休日12:00~23:00
WEB: http://brewpub.co.jp/brewpub-center-point/

ビアジャーナリスト/ライター

1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。看護師を経て、旅するビアジャーナリストに転身。旅とビールを組み合わせた「旅ール(タビール)」をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ドイツビールに惚れこみ1年半ドイツで生活したことも。海外生活情報誌「ドイツニュースダイジェスト」や、雑誌「ビール王国」(ワイン王国)、雑誌「an・an」(マガジンハウス)、「クラフトビールの図鑑」(マイナビ)などさまざまなメディアで活躍中。

フレッシュホップフェスト2020記念オリジナルグラウラー発売中

フレッシュホップフェスト2020
記念オリジナルグラウラー発売中

購入はこちらから