静岡県伊豆半島の天城山から修善寺、沼津を抜けて駿河湾に流れる狩野川。その河川沿いの敷地内にベアードブルーイングのホップ圃場があります。
自然とビールとの深い関わり合い
ベアードブルーイングは2000年にベアード・ブライアン氏とさゆりさん夫妻が沼津に設立。今年で20周年を迎えます。
「大地(自然)とビールの相互関係を証明する美しいブルワリーを建てること」。二人の大きな目標が一つの形になり、農園型ブルワリーとして2014年、『ベアード・ブルワリーガーデン修善寺』はオープンしました。
敷地内ではホップ栽培だけでなく、野菜やフルーツを育て、お客様や地元の人たちと協力してビール醸造に使用する農産物の収穫、下準備を行う収穫パーティを開催しています。
また、敷地内には『キャンプ・ベアード』があります。自然とビールが両方満喫できるこのキャンプ場は、まさにアウトドア好きには最高の環境です。
最低限の加工が最大限の個性を生み出す
ベアード・ブルワリーガーデン修善寺では、その建設と時を同じくしてホップ栽培を開始しました。
ベアードブルーイングでは「最低限の加工が最大限の個性を生み出す鍵」と信じ、ホップについてはペレットやエキスなど加工したものは使用せず、未加工のホールホップにこだわっています。「私たちは乾燥させたホールホップを使っています。乾燥させた方がホップのポテンシャルを発揮できるように感じています。」とベアードブルーイングの志澤 勇太さんは語ってくれました。
栽培しているホップの種類は『カスケード』『信州早生』『チヌーク』『マグナム』。自然環境を守り、自然と共存する、持続可能な社会を目指すサステナビリティ活動にも力を入れており、ここで栽培されるホップは100%有機栽培であることが特徴です。
「修善寺はホップ栽培ができる最南端ギリギリと言われており、とても大きなチャレンジです。」「面白いもので、同じカスケードでもニュージーランドやアメリカなど地域によって育ちやすい株が違います。ここ修善寺でよく育つ株を選んでいるので、年々、大きな球花が育つようになってきました。」「信州早生は日本の品種なので育ちやすいかと思ったのですが、信州と名がつくようにこの土地にはあまり馴染まないようです。一方で、チヌークは最初からよく育っています。」と、志澤さんは楽しそうに話してくれました。
修善寺の自然に育まれたホップたちが、これからどんな個性を見せてくれるのか。期待が膨らみます。
ベアードブルーイング志澤さん(上)と赤尾さん(下) (2020年5月22日撮影)
今年は、木製で腐食が進んでいたホップ柱を金属製のものに建て替えました。株開き、株ごしらえを終え、GW中に誘引紐の準備まで完了。現在、ホップのツルは誘引紐を伝って元気に育っています。
収穫したホップを使ったビールは、11月初旬にベアードブルーイングで行う収穫祭で提供予定です。
収穫体験などのイベントは例年夏に開催しています。今年の時期が決まりましたらまたご案内いたします。
ホップたちのこれからの成長をお楽しみに!
※写真はベアードブルーイング志澤さんより提供いただきました。
DATA
- 所在地: 静岡県伊豆市大平1052-1
- 管理者: ベアードブルーイング 志澤 、クリス、赤尾
- URL: https://bairdbeer.com/ja/
- 購入方法: 外販なし
- 栽培面積: 2アール
- 栽培年数: 6年目
- 栽培品種: カスケード、信州早生、チヌーク、マグナム、ザーツなど
- 予想収量: 150kg
ベアードブルーイングは今年で20周年を迎えました!
【タップルーム情報】 https://bairdbeer.com/ja/taprooms/
※新型コロナウイルス感染症拡大に伴い開店日時が通常と異なる可能性があります。詳しくはHPでご確認ください。
【オンラインショップ】https://shop.bairdbeer.com/ja/
※オンライン飲み会用セットもあります。