SPRING VALLEY BREWERY(以下、SVB)のファンコミュニティ「CLUB SVB」。会員メンバーとビールの造り手が、会員限定のイベント・企画を通じて一緒になって楽しみながら、ワクワクするビールの未来をつくっていくコミュニティです。
去る2020年7月18日(土)には、毎年恒例のホップ摘み体験が行われました。と、言っても今年は新型コロナウイルス感染拡大により現地での開催は中止。京都与謝野町と中継を結び、オンラインでのバーチャル体験という形での開催となりました。それでも当日は70名程度の参加があり、ホップ摘みが注目されているイベントだということが伺えました。
東京、京都与謝野町、参加者を結んで開催。チャット機能で一体感が強まる
オンラインイベントはミーティングアプリ「zoom」を使用し、当日は東京のスタジオと京都与謝野町、参加者を結んで進行。参加者はチャット機能を使って感想や質問を送って交流を図りました。
京都与謝野町では、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表であり、ホップ農家でもある藤原ヒロユキ氏とSVB京都の辻峻太郎ヘッドブリュワーがホップ圃場から参加。イベント直前まで雨模様だったそうですが、中継を結んだときは快晴。ホップの緑と青空がとても綺麗でした。
この日は3部構成。バーチャルホップ摘み体験のほかに、ホップセミナーとクイズ大会が行われました。
360°カメラを使ってホップ圃場を歩いて回る
乾杯の後は、早速、ホップ圃場の様子を見て回ることに。なんと今回は中継カメラがホップの生育状況を映し出すだけではなく、360°カメラを使って参加者自身が見たい目線で見て回れる演出もあって、ホップだけではなく現地の様子もよくわかって楽しかったです。
ちなみにこの中に、後で行われるクイズ大会のヒントが隠されていたのですが、まったくわかりませんでした…。
圃場をバーチャル見学した後は、藤原氏と辻氏から最新の生育状況のレポートがありました。京都与謝野町は2015年からホップ栽培をはじめ、今年で6年目をむかえました。初年度は105㎏だった収穫量は、昨年は1,115㎏まで増加。今年は1,500~2,000㎏の収穫量を目指して、現在収穫を行っています。
映像とはいえ、実物を見ながら解説を聞くことができたのでわかりやすく、ホップがもっと身近なものに感じられました。
途中暑さで撮影機材のトラブルもありましたが、京都与謝野町のホップ栽培がどのように行われているのかを知ることができ、参加者からは「来年は、現地に行ってホップを摘みたい」という声があがっていました。
実際に現地に行ってみて触れる体験に勝るものはないですが、オンラインで開催することで現地に行くことができない遠方の人にも栽培状況を知ってもらえるいい機会になったと思います。新型コロナウイルスの感染拡大が収束してもオンラインの需要はあるのではないでしょうか。
ホップの基礎から京都与謝野のこだわりまで知れたホップセミナー
ホップ圃場の見学の後は、藤原ヒロユキ氏によるホップセミナーが開かれました。
セミナーでは、ホップがビールに果たす役割といった基礎的なところから毬花の構造やどんな場所で育つのか、そして、年間を通じてどのように育てていくのかについて話がありました。
藤原ヒロユキ氏の話の最中にもチャットでは参加者からの質問が寄せられ、「どういう土地が栽培に向いているのか?」「収穫量は増えているのか?」「どんな品種を栽培しているの?」「1日のスケジュールは?」など、ホップ栽培への関心の高さを感じました。
京都与謝野町のホップ圃場は、もともと水田だったところで育てているので、水はけが良く、ホップ栽培には向いている土壌だったということ、日照時間もしっかり取れるので適温よりも高くてもきちんと収穫できている話はとても興味深かったです。
また、様々な品種を試験栽培し、カスケードをはじめアメリカの品種の方がヨーロッパの品種よりも土地に合うことがわかってきているようです。
また、毬花の状態が最もいいタイミングで手摘みによる収穫を行い、すぐに真空冷凍保存して、最高の状態でブルワリーに提供できるように努めている話に、ホップへのこだわりを垣間見ることができました。
生育方法や収穫量を上げるための工夫など栽培に関する細かい話が聞けたことは、参加者にとっても有益な時間になったのではないでしょうか。
SVBのビールがもらえるクイズ大会は、まさかの結果に!?
会の終盤では、ホップやSVBに関するクイズ大会が行われました。
さすがにビールやSVBを愛する人たち。順調に回答…と、思ったらまさかの展開がありました。
問題は全7問だったのですが、中盤の3問目にSVB金川さんに関する問題が出題。これには強者揃いのメンバーも困惑様子が画面越しに伺えました。さすがに出題する側もこれは難問とみていたようで、バーチャルホップ圃場見学の映像の中にヒントを入れていました。しかし、ホップに夢中だったのか気づいた人は少なかったようで、なんと正解者はたった1人。この時点で優勝が決まってしまうという予想外の展開に。
正解者は1人になってしまいましたが、クイズは最後まで進行してイベントは終了に。
オンラインでの新しい試みでしたが、ホップの魅力は十分伝わる内容だったと思います。ホップの産地は都市部から離れているところが多く、日常的に見に行ける人は限られています。そうした方にとって、「触れる」という体験はできなくても「見る」「聞く」ができるだけでも大きな経験になるのではないでしょうか。
「CLUB SVB」では、メンバーを募集しています。興味がある人は、以下のリンクから詳細を確認してみてください。
日本産ホップ推進委員会では、秋にオンラインでの「FRESH HOP FEST.」の開催を検討しています。そちらでもホップの魅力を存分に伝えてくれると思いますので、楽しみに待っていてください。