「ホップの里からビールの里へ」をコンセプトに、ホップ農家・醸造所・地域住民・行政・企業などが一体となってまちづくりを進める岩手県遠野市。遠野市では、50年以上にわたってホップ栽培が行われており、日本有数のホップ産地として知られています。
その遠野市のコミュニティブルワリーとして、ビールの里の発信拠点となっているのが遠野醸造。遠野駅から徒歩3分の場所にある遠野醸造TAPROOMで、遠野醸造のビールを中心とした6種類のビールと地域の素材を使った料理を提供しています。
ホップ農家に感謝し飲み手につなぐ
「ホップを大切に育ててくれた農家さんに感謝し、ビールを飲んでいただく方へしっかりバトンをつなぎたいと思っています」
遠野醸造は地域とのつながりを重視するコミュニティブルワリーということもあり、株式会社遠野醸造代表取締役の袴田大輔さんはまずホップ農家への感謝を口にします。
そういった思いでビールを造り、遠野醸造TAPROOMで提供していく。その考えは創業から一貫して変わらず、フレッシュホップフェストに参加する理由も同じです。
「フレッシュホップビールの魅力は、みずみずしいホップの香りが楽しめること。その香りを感じると、ホップ農家さんへの感謝の気持ちが生まれるんです。その意味で、生産者、醸造家、飲み手が一体となって楽しめるビールだと思います」
その一方で、袴田さんはフレッシュホップビールを造る難しさも感じています。ホップは収穫のタイミングや処理方法によっても味わいや香りが変化するため、フレッシュホップビールで狙った通りの味わいを表現することは非常に困難。毎年試行錯誤しながらフレッシュホップビールを醸造しているといいます。
2020年は3種類のフレッシュホップビールを醸造予定
遠野醸造が2020年にチャレンジするフレッシュホップビールは3種類。
「フレッシュホップIPA」は、ホップ由来の柑橘感と青々とした香りが楽しめるIPA。普段提供しているIPAよりもホップ感が強く、爽快な味わいになるよう醸造しています。
「フレッシュホップセッションIPA」は、遠野醸造ではあまり造られないスタイルのビール。青りんごのようなさわやかな香りがあり、ドリンカブルな仕上がりになる予定とのこと。
もうひとつは「フレッシュホップペールエール」。こちらも普段提供しているペールエールとは異なり、よりマイルドでジューシーな味わい。
遠野醸造のフレッシュホップビールは、2020年11月上旬から主に遠野醸造TAPROOMにて順次提供を開始します。
DATA
遠野醸造
住所:岩手県遠野市中央通り10-15
電話:0198-66-3990
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