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宮崎ひでじビール北方圃場

宮崎ひでじビール北方圃場

宮崎県延岡市にあるクラフトビール醸造所「宮崎ひでじビール」では、2016年から近隣の農家と協力してホップの栽培を行っています。
ホップの栽培は、同醸造所の長年の夢である「宮崎県産100%ビール」の実現に向けての取り組みのひとつでもあります。

逆境をはねのけた、宮崎ひでじビールのホップ栽培

醸造所の敷地を開放して開催される「秋のむかばきビアフェスタ」(2016)

宮崎ひでじビールでは、2016年に地元のお茶農家と共同でホップ栽培を開始しました。
とはいえ、寒冷な環境を好むホップ栽培は温暖な宮崎県では圧倒的に不利。
山間部の涼しい土地を圃場に選び丁寧に世話をしてきましたが、霧島連山からの降灰や、長雨による根腐れなど、さまざまな苦難に直面することに。

しかし、幸運にもキリンビールの技術協力を得ることができ、岩手県の圃場視察や生産者との意見交換を経て問題解決の端緒をつかみます。
さらに県内農業者3者と県総合農業試験場で「宮崎県ホップ生産者協議会」を立ち上げ、官民一体となってホップ栽培に取り組んでいます。

宮崎県産100%ビールを目指して

温暖な宮崎県はホップの栽培に適さないのでしょうか?
リスクを背負ってでもなぜ宮崎ひでじビールはホップの栽培に挑むのでしょうか?

宮崎ひでじビールが目指すのは「Think Global, Brew Local」。
それは地元宮崎の風土を最大限に生かし、世界で愛されるビール造りを行うこと。
地域産原料の使用量を増やし、地域農業の活性化に尽力しています。

これまで「宮崎農援プロジェクト」として、日向夏、金柑など地元の作物を副原料に使用したビールを商品化し、県の農業を応援してきました。

さらに、ビールの主原料である麦芽やホップを地元の農家と協力して栽培することで、より一層地元に愛されるビールを目指し、「宮崎県産100%ビール」のプロジェクトを行っています。

宮崎ひでじビールでは、2006年ビール酵母の純粋培養技術を導入。
2010年に大麦の栽培開始。地元の会社とともにモルティング装置の開発やビールタンク製作に取り組んできました。
2016年にホップの栽培を開始。小規模ながらも上質なホップが収穫されています。

ホップオーナー制度で、緑の癒しを自宅にも

宮崎ひでじビールでは2020年からホップオーナー制を開始しました。
1年間の「ホップ株オーナー権」を購入すると、オーナーの代わりにホップ農家と醸造所スタッフが圃場でホップ株のお世話をしてくれ、収穫後にリターン品としてビールが受け取れるというクラウドファンディング風の企画です。

ホップ圃場の状況は専用ページで配信。
感染拡大防止拡大のため自粛生活を強いられていたビールファンに緑の癒しを与えてくれました。
夏にはホップが収穫されそのまま醸造所に運ばれタンクに投入される様子がライブ配信され、フレッシュなビールが一般販売に先駆けてホップオーナーの自宅に届きました。

ホップの栽培から収穫、ビールの醸造に至るまで一緒に見守ることができ、「ビールは畑でつくられる」ということを実感できることでしょう。

「フレッシュホップエール2020」には宮崎産の摘みたて生ホップを使用

住所 宮崎県延岡市
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Webサイト https://hideji-beer.jp/