2000年に静岡県西部の港町・沼津で、ブライアン・ベアード&さゆり夫婦がわずか30Lの仕込みから始めたベアードブルーイング。
オープン当初は閑古鳥が鳴いていたタップルームも、ブライアンさんのひたむきな情熱が生み出すバラエティ豊かなビールが人気を呼び、今や都内各所から長野県の白馬までタップルームを展開する大規模なブルワリーに成長。直営店以外にもベアードビールファンが立ち上げたビアバーがいくつもあるほど、全国的な人気を誇るブルワリーです。
伊豆・狩野川のほとり、豊かな自然に囲まれたブルワリー農園
原材料をなるべく加工せず自然のままで使う思想や、ホップをはじめとして果物や野菜などの原材料はできる限り農薬を使わず、自然に任せて育ててきた経験から、ベアードブルーイングでは「ビールと自然」は深い関係にあると考えています。
そして何よりも、職人の愛情がこめられたベアードビールを楽しむのに最高の環境として、2014年に伊豆・修善寺の森の中にブルワリーを拡張移転。約7500坪を誇る豊かな自然の中で、ビールやBBQが楽しめるCamp Baird(キャンプ・ベアード)もオープンしました。
Thank you mother nature!原材料は自然のままで
ベアードブルーイングでは、修善寺に移転すると同時に敷地内でカスケードやチヌーク、信州早生など多品種のホップ栽培をはじめました。もちろん化学肥料や農薬を控えて、できる限り自然に近い栽培方法で育てているので、ホップの出来はどうしても天候や環境に左右されます。
「できることをしたら、あとは地球の気候次第。私たちベアードメンバーはMother Nature、母なる自然の恵みに感謝してホップの作柄を祈ります。収穫時期の荒天はいつもドキドキです」と設備・グラウンド担当の志澤勇太さん。
醸造におけるこだわりも、「原材料の個性を最大限に引き出す」こと。
創業時からペレットでもエキスでもない、ホールホップにこだわり、熟成中のビールにも大量の生ホップを投入するドライホッピング製法によって、豊かなホップの香りを引き出しています。
仕込みに使う水も、敷地内の井戸からくみ上げた口当たりのやさしい地下水。すべてのベアードビールが、ケグやボトル充填時に酵母をろ過せず、二次発酵を行っていることも、素材を自然のままに活かしたいというブライアン氏の哲学から。
定番ビールとして、「沼津ラガー」「ライジングサンペールエール」「わびさびジャパンペールエール」「レッドローズアンバーエール」「アングリーボーイブラウンエール」「帝国IPA」「スルガベイインペリアルIPA」「島国スタウト」「黒船ポーター」と、数多くのラインナップをもちながら、旬の農作物を使った季節限定もほぼ毎月リリース。ビールで春夏秋冬、四季の移ろいを感じられるのもベアードビールの魅力です。
大自然の中でゆっくり味わうベアードの収穫祭
2020年は7月15日、8月20日に収穫を行い、既に仕込みを終えています。
朝摘みとったばかりの生ホップを使ったフレッシュホップビール「Shuzenji wet hop ale」が味わえるのは、2020年10月31日(土)~11月3日(火・祝)に開催される「ベアード秋の収穫祭」。
敷地内の森の中で行われる収穫祭は、地元のファーマーズマーケットや小物雑貨のクラフトショップが一体となったビアフェスです。収穫祭用フレッシュホップビールとともに、天城軍鶏や伊豆天城の鹿肉(イズシカ)、川魚など伊豆の味覚がてんこ盛り。音楽などのライブパフォーマンスもあり、秋の静岡をたっぷり満喫できます。
※2020年のコンテンツに関してはお問い合わせください。
「毎年開催しているベアード収穫祭は、紅葉も見ごろを迎える時期なので、ぜひ遊びに来てください。スタッフ一同、感染予防を徹底的にしてお待ちしております。詳しい内容はウェブサイト、Facebook、Instagramなどでチェックをお願いいたします」と志澤さん。
大自然の中で、伊豆生まれのフレッシュなビールをゆっくり味わってみてはいかがでしょう。
■2020年のホップ収穫イベントと仕込みの様子はこちら
ホップそよ風通信【ベアードブルーイング#1】ホップ収穫イベント!
ホップそよ風通信【ベアードブルーイング#2】摘みたてホップでビール仕込み!
※写真提供:ベアードブルーイング