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ブルワリー

醸造は一発勝負!SVBの技術力を最大限発揮したフレッシュホップビール

キリンビールの社内プロジェクトからスタートし、ワクワクするビールの未来をつくるために設立されたスプリングバレーブルワリー。

ノルウェー生まれのアメリカ人、ウィリアム・コープランドが1870年に立ち上げた醸造所から名前を受け、2015年、代官山にスプリングバレーブルワリー東京、横浜にスプリングバレーブルワリー横浜がオープンしました。2017年には築100年近くにもなる町家を改装したスプリングバレーブルワリー京都がオープン。

フレッシュホップフェストには2015年から参加し、日本産ホップを使ったビールを醸造し続けています。「次第に日本産ホップを盛り上げようという雰囲気が広まってきましたね」と、スプリングバレーブルワリーのマスターブリュワーである田山智広さん。

そんなスプリングバレーブルワリーでは、フレッシュホップビールをどのような考えを持って醸造しているのでしょうか。

スプリングバレーブルワリー

スプリングバレーブルワリーの醸造設備。フレッシュホップビールもここで造られる(画像提供:スプリングバレーブルワリー)

フレッシュホップの魅力と難しさとは?

フレッシュホップビールの魅力を一言で表すと、フレッシュホップ由来のみずみずしいフレッシュな香り。その年に収穫された日本産ホップをすぐ使用することで、ホップの旬の時期にしか出せない香りを作り出せるのです。

しかし、フレッシュホップを扱うということ自体が、フレッシュホップビール醸造の難しさでもあります。

難しさのひとつはフレッシュホップの保管方法。フレッシュホップの定義として、「収穫後、熱乾燥などの加工をする前のホップ」「収穫後、すぐに冷凍作業などを行いフレッシュさ(鮮度・華やかな香り)が失われていないホップ」とあるように、ホップは収穫直後からフレッシュホップならではのキャラクターが失われていきます。
そのため、フレッシュホップの取り扱いは丁寧かつ妥協せずに行わなければなりません。

スプリングバレーブルワリー京都

スプリングバレーブルワリー京都の醸造設備(画像提供:スプリングバレーブルワリー)

もうひとつは、フレッシュホップの使用方法。まず、ホップの成分量が事前にわからないということが挙げられます。ビールの苦味のもととなるアルファ酸がホップにどれくらい含まれているのかは、その年のホップによって異なります。

「ホップを収穫してみないと成分量がわかりませんし、加えて、フレッシュホップは量が限られています。そのため、醸造はほぼ一発勝負で失敗が許されません。確実に高品質のビールを造る技術が求められます」

このように話すのは、スプリングバレーブルワリー東京ヘッドブリュワーの古川淳一さん。フレッシュホップビールは旬のビールでもあり、醸造家の持てる技術を最大限発揮したビールともいえるかもしれません。

スプリングバレーブルワリーのフレッシュホップビール(画像提供:スプリングバレーブルワリー)

スプリングバレーブルワリーのフレッシュホップビール(画像提供:スプリングバレーブルワリー)

SVBのHop Festには遠野産IBUKIを使用

フレッシュホップの魅力と難しさを知るスプリングバレーブルワリーのフレッシュホップビールは、岩手県遠野産IBUKIを使った「SPRING VALLEY BREWERY Hop Fest」。

「その年に収穫された遠野産の高品質なフレッシュホップでつくったおいしさが楽しめる限定ビールです」と古川さん。

「SPRING VALLEY BREWERY Hop Fest」は、2020年10月19日(月)から「Tap Marché(タップ・マルシェ)」で提供を開始。
また、2020年10月22日(木)からは、キリン オンラインショップ DRINXやスプリングバレーブルワリー東京・横浜・京都店、キリン ホームタップにて数量限定で提供を開始します。

また、スプリングバレーブルワリー東京と京都では、それぞれ店舗限定ビールの提供も予定しています。

「2020年はオンラインイベントでの開催となってしまいましたが、これまでイベント会場に足を運ぶことができなかったビールファンのみなさまと交流できることを楽しみにしています」

田山さんが話すように、2020年は店舗で公式イベントを開催できる状況ではなくなってしまいましたが、新しい試みを楽しめる年であるとも言えるでしょう。

店舗を訪れることができる方は、ぜひホップ農家と醸造家の思いが詰まったスプリングバレーブルワリーのフレッシュホップビールを楽しんでみてください。

DATA

スプリングバレーブルワリー東京
スプリングバレーブルワリー東京

住所:東京都渋谷区代官山町13-1 ログロード代官山
電話:03-6416-4960(受付時間 10:00〜22:00)
ウェブサイト

スプリングバレーブルワリー京都
スプリングバレーブルワリー京都
住所:京都府京都市中京区富小路通錦小路上る高宮町587-2
電話:075-231-4960
ウェブサイト

ビアライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、制作会社勤務を経て、現在は英字新聞社で勤務しつつ、ビアライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。著書『BEER CALENDAR』(ワイン王国)

執筆・監修:ビール王国』(ワイン王国)、『ビール大全』(楽工社)、『るるぶキッチンmagazine 秋冬号』(JTBパブリッシング)、「あなたのしらない、おいしいビール」(cakes)、他多数。

Twitter:hiroyukitomie
Website: http://www.hiroyukitomie.me/