TOP
遠野醸造

遠野醸造

BeerList 20232023年の日本産ホップ&フレッシュホップビール

遠野醸造は、50年以上にわたってホップ栽培が行われている日本有数のホップの産地である岩手県遠野市で、「地域に根ざしたコミュニティブルワリー」を目指して2017年に設立されました。併設する遠野醸造TAPROOMでは、遠野醸造のビールはもちろん、遠野ならではの素材を使った料理を楽しむことができます。

ホップを軸としたコミュニティの中心にある遠野醸造

ビールの主原料であるホップを地域資源とした地域一体のまちづくりを進める遠野市で、その発信拠点となっているのが遠野駅から徒歩3分の場所にある遠野醸造。ホップを軸に地域資源や市民をつなげて、コミュニティの中心となるような場所を目指して、株式会社遠野醸造の代表取締役 袴田大輔さん、醸造責任者の太田睦さん、取締役の田村淳一(株式会社BrewGood 代表取締役)さんの移住者3人で立ち上げたクラフトブルワリーです。

遠野醸造では、「ホップの一大産地でビールを造る」という他にはない強みを活かして、ホップやビールを通して地域を巻き込んで遠野のまちと成長していくことを目指しています。地域の素材を使って地元農家や企業、住民とのコラボレーションを積極的に行い、地域の人だけではなく、遠野市外、岩手県外からも遠野に訪れる人が増えることで、地域やコミュニティの活性化を一丸となって取り組もうとするのが遠野醸造の考えです。

ホップの聖地、岩手県遠野市

日本最大のホップの栽培面積を誇る岩手県遠野市。
寒暖差のある冷涼な気候でホップ栽培に最適な環境をもつ遠野市では、1960年代にホップ栽培がはじまり、ピーク時の1983年頃には112haの作付面積を誇るホップの一大生産地でした。今でも国内最大の生産地として知られていますが、ホップ農家の高齢化によりピーク時と比べると栽培面積、生産量ともに大幅に減少しています。

このままでは栽培が途絶え、培ってきた栽培ノウハウやビール文化が失われてしまうために、遠野市とホップ農家、そして遠野市のホップ農家と栽培契約を行っていたキリンビールが2007年に「TK(遠野×キリン)プロジェクト」を設立。持続可能なホップ栽培と生産体制の強化に取り組み始めました。2016年にはそれを土台として、遠野の人たちと一緒にホップを軸とした「ビールの里」を目指す、「Brewing Tonoプロジェクト」も始動。遠野産ホップや食材のPRとともに、遠野ならではのビール文化と観光情報を発信してきました。

遠野ならではのビアカルチャーをつくる

こうして遠野では未来につながる取り組み公民連携で重ねてきた結果、今では「ホップの里からビールの里へ」をコンセプトとして掲げ、ホップ農家・醸造所・地域住民・行政・企業などが一体となったまちづくりに取り組んでいます。

遠野醸造では、関連する遠野の民間企業や遠野市、ブルワリーとホップ栽培に興味をもつ新規就農者のサポートや、ホップの収穫に合わせた「遠野ホップ収穫祭」、ガイドが遠野を案内する体験型ツアー「遠野ビアツーリズム」などの地域密着型企画やイベント運営に協力。ホップとビールでクラフトビールの認知度を高め、コミュニティを醸成しながら遠野ならではの新しいビアカルチャーを創り上げています。

遠野醸造のビール

遠野醸造で造るのは、ドリンカビリティの高さにこだわり、何杯でもおかわりたくなるようなビール。目指すのはクリーンでバランスのとれた味わいです。
代表的な銘柄をいくつかご紹介します。

ペールエール

遠野醸造のフラッグシップビール。
柑橘系の香りとドライな飲み口が特徴で、何杯でもおかわりしたくなるアメリカンペールエールです。

ESB

遠野産ホップ「IBUKI」を使用した、エキストラストロングビター。
モルトの香ばしさや風味を活かしつつ、IBUKIのマイルドな苦味といちごやいちじくのような甘いフレーバーをお楽しみいただけます。

コーヒースタウト

遠野市にある「自家焙煎珈琲 マメヒコ」さんのコーヒー豆を使用したスタウト。
コーヒーの香りや風味を存分に引き出しつつも苦味やエグミを抑え、飲みやすさを重視しました。チーズケーキなどのスイーツとの相性も抜群です。

100%遠野産ホップで醸造するフレッシュホップビール

「弊社も含めて、多くの日本のブルワリーが海外産ホップを使ってビールを造っています。そこで、国産ホップの品質と価値を高めて、安定した加工と流通を確保し、消費者においしい日本産ホップのビールを届けることで、日本のビアカルチャーをより発展させることができると考えています。日本各地で栽培された質の高いホップを使い、その土地のローカルブルワリーがその土地ならではのフレッシュホップビールを造る。それを日本各地で楽しめる未来に期待しています」

ホップの産地、遠野で地域のつながりを重視したコミュニティブルワリーとして、日本産ホップの未来とクラフトビール文化に期待を寄せる代表の袴田さん。

そんな思いから、遠野醸造では遠野のホップ農家・白岩さんのホップ(主に海外品種)と、キリンビールと栽培契約を結んでいる遠野産ホップ「IBUKI」を使ったフレッシュホップビールを造り、遠野醸造TAPROOMで提供しています。

2021年のフレッシュホップビールは2種類

遠野醸造が2021年にチャレンジするフレッシュホップビールは2種類。
10月中旬リリースされるのは、遠野産の生ホップを使用したアメリカンペールエール「フレッシュホップエール」。さらに、12月中旬には遠野産IBUKIを使い、若手ホップ農家とコラボした「サンクスセゾン」を発売予定。
いずれも樽生は遠野醸造TAPROOMで提供予定、缶ビールは公式オンラインストアで購入できる見通しです。

住所 〒028-0523
岩手県遠野市中央通り10-15
google map
Webサイト https://www.facebook.com/tonobrewing/

関連記事