2017年から大分県竹田市でホップを栽培している九州竹田市産ホップ研究会が、2021年8月3日(火)に竹田市内3か所の圃場で一斉に収穫を行いました。
九州竹田市産ホップ研究会 をサポートしている大分県竹田市役所農政課 副主幹 下田哲照様によると、2021年は例年に比べて梅雨明けが早く、病害虫被害も少なかったことから生育状況は好調だったとのこと。
6月に久住圃場で株周辺をイノシシが掘り起こしたことによるツル切れの被害が見つかりましたが、その日に急遽電気柵を設置したことでその後の生育に影響は見られませんでした。8月3日(火)に全圃場で実施された収穫では、久住圃場30kg、直入圃場14kg、荻圃場14kgの合計58㎏のホップを手摘みで収穫。これは2017年の栽培開始以来、過去最高の収穫量となります。
圃場全体で昨年度を上回る収穫量となりましたが、特に久住町で栽培している久住圃場では、2020年の4.3㎏から30㎏と大幅な向上がみられています。今年度は天候に恵まれたことに加えて、これまで散見された根腐れを防ぐために土壌改良や株替えなど、地道な栽培対策を講じたことが功を奏したようです。
収穫されたホップは今年も宮崎県延岡市の「宮崎ひでじビール」に運ばれ、乾燥処理後にビールを醸造する予定です。
ホップ栽培が盛んな東北地方に近い高原気候を活かして、九州では成功例の少ないホップの栽培実績を着実に積み重ねている九州竹田市産ホップ研究会。2021年度から新たな取り組みとして、根腐れの原因と思われる土壌の排水状況を調べるために、土壌内の環境モニタリングを開始しました。例年生育状況に差がある株周辺に土壌水分量・地温計を設置して、得られたデータを栽培検証に活用することで、欠株の解消など栽培技術の確立と品質向上、収量の安定化を目指しています。
竹田市の豊かな自然環境と調和のとれた農業を行い、ホップ栽培とビールを通じた観光業への波及効果も期待される九州竹田市産ホップ研究会の取り組みに、いち大分県民ビアファンとして期待せずにはいられません。
今年収穫されたばかりの竹田市生まれのフレッシュホップビールに、どうぞご期待ください!
※画像提供:九州竹田市産ホップ研究会(大分県竹田市役所 農政課)
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