【ホップ概論 第8回】マグナム
今回ご紹介するホップは、マグナムです。
マグナムはビタリングホップの代表的銘柄で、主にドイツで生産されています。ガレナという品種の系統です。ビタリングホップだけあって高α酸。
もともとはドイツ産で、アメリカ産のマグナムもあります。α酸はほとんど変わりませんが、アメリカ産には特徴的な香りはあまりなく、ドイツ産のほうがリンゴを思わせる香りやスパイシーさが強いようです。そういったこともあり、煮沸の早い段階で投入されることが多く、ドライホッピングなどではあまり使われません。
マグナムを使っているビールはもちろん山のようにあります。ストーンIPAやシエラネバダ・ペールエールといったエール系のビールをはじめ、ピルスナーなどでも多く使われています。
ちなみに、ストーンIPAは前回ご紹介したカリプソも使用しています。マグナム、カリプソを含む8種類のホップを使用しているので、マグナムの特徴はわかりにくいのですが、IBU71のしっかりした苦味が味わえるビールです。
ビタリングホップなので香りなどからその特徴を判断することは難しいですが、マグナムだけを使ったシングルホップのビールも造られているので、飲んでみるとマグナムの特徴がわかるかもしれませんね。
マグナム(Magnum)
α酸:11〜16%
β酸:5〜7%
Total oil:1.6〜2.6%