自社と地域と日本の農業のためにホップ栽培を行う古川原農園
古川原農園は、神奈川県横浜市で主に露地野菜と花を栽培していましたが、ホップ栽培を通して地域農業に人々の関心が集まることを願い、2016年からホップ栽培を開始。
現在は、ホップのみならずパッションフルーツやバナナを育てたり、東京大学農学部 生物機械工学研究室と小型除草ドローンを共同開発したりするなど、革新的な取り組みを行っています。
天候不順が続き1ヶ月遅れての収穫
今年で5回目を迎えたホップ摘み。例年は8月初旬に行われていましたが、今春は天候不順により畑の手入れ開始時期が遅れ、さらに肥料を与えても長雨で流されて思うように生育せず、1ヶ月遅れての収穫となりました。昨年と比較すると毬花は小ぶりなものが多く、ホップが農作物で天候の影響を強く受けることを実感しました。
野菜栽培のプロである古川原農園代表の古川原琢さんは、状況を見極めて収穫の1週間前に追肥を行いました。肥料に使用したのは魚粉です。魚粉とは、魚を乾燥させて砕き粉状にした肥料で、古くは江戸時代から使用されていました。
古川原さんは、野菜栽培で魚粉主体の肥料を利用するとコクが出るように感じるそうで、ホップ栽培にも活用しているとのこと。ルプリンの香りとコクの増強が期待されます。
最短時間でビール釜に投入
古川原農園で収穫されたホップは、その日のうちにビール釜に投入されてフレッシュホップビールに生まれ変わります。今年も醸造を担当したのは株式会社横浜ビールです。
当日は、横浜ビールの従業員とビールを提供する飲食店のオーナーもホップ摘みに参加しました。毎年の恒例行事になりつつあり、参加者は慣れた手つきで黙々と収穫。12時から開始して3時間で目標の10Kgに到達し、すぐさま車で横浜ビールのブルワリーに運ばれました。
意外と大変!ホップの手揉み作業
運び込まれたホップは、そのままビールに投入されることもありますが、横浜ビールでは毎年ホップの手揉み作業を行なっています。
ホップの手揉み作業とは、ホップをちぎって指でよく揉んで、根元についているルプリンと呼ばれる黄色い樹脂のカプセルを壊すこと。このひと手間を加えることでルプリンに内包する香りと苦味を効率よくビールに取り込むことができます。
1時間で手揉み作業を行い、例年より30分早くビール釜に投入することができました。
生まれ変わった横浜港北フレッシュホップエール
今年のフレッシュホップビールは、ビアスタイルと商品名が刷新。
横浜港北でホップが栽培されていることを地元の人々に知ってもらいたいという願いから、「横浜港北フレッシュホップエール」と名付けられました。
またフレッシュホップの香りや特徴を表現するために、ビアスタイルをIPAからペールエールに変更。
横浜ビールの定番ペールエールはネルソンソーヴィンやシトラのホップをメインに使用しています。今回のフレッシュホップビールは、カスケードとセンテニアルがメインであるため、アマリロとサブロで風味を調整し、フレッシュ感が出るビールになるよう設計されています。
横浜港北フレッシュホップエールは、10月21日発売を予定しており、横浜ビールの店舗、WEBサイトで購入できます。
横浜港北の方はもちろん、それ以外にお住まいの皆さんも、無濾過、非加熱の横浜港北フレッシュホップエールを味わってみませんか?
【JTFファーム株式会社/ 古川原農園】
社名/農園名:JTFファーム株式会社/ 古川原農園
設 立:2013年4月
園 主(JTFファーム株式会社 代表取締役社長):古川原 琢
耕作地:横浜市港北区各所 耕作面積約70a
作 目:露地野菜各種、花、ホップ(カスケード・センテニアル)
*ホップの外販有(100g単位)https://anshindo-d.com/
古川原さんの野菜は以下のお店で購入することができます!
自然食品の店 http://www.shizensyoku-ff.com/
・自由ヶ丘店 毎週 日、火、木曜 15時頃~
・日吉店 毎週 日、火、木曜 14時頃~
・グランツリー武蔵小杉店 毎週 日、火、木曜 14時半頃~
・玉川高島屋店 毎週 金曜 15時頃~
・横浜ジョイナス店 毎週 月曜 16時頃~
【株式会社 横浜ビール】
設立:1994年12月15日(当初、日本地ビール事業研究所(株)としてスタート)
所在地:神奈川県横浜市中区住吉町6-68-1 横浜関内地所ビル
電話番号:045-212-9633
メールアドレス:brewery@yokohamabeer.com
WEBサイト:www.yokohamabeer.com
通販サイト:https://www.yokohamabeer.shop/
Facebook:https://www.facebook.com/yokohamabeer/
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