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ホップ生産者

横浜でホップ収穫!フレッシュホップビールができるまでを紹介

2023年8月12日に横浜港北区にある古川原農園でホップの収穫が行われました。今年で7年目を迎えます。本年は、2022年から開始したホップ収穫ツアーの参加者20名も加わり、多くの人がホップの収穫に参加しました。

ホップ収穫の醍醐味は、ホップを間近で見て、触れて、香りを嗅げることです。そして、最大の楽しみは、1ヶ月後に自分が摘み取ったホップがビールに生まれ変わること。この感動を体験すると毎年参加せずにはいられません。

この記事では、ホップ収穫体験とそのホップを加工してビールの醸造釜に投入するまでの様子を詳しく紹介します。

※2022年のホップ収穫の様子は下記をご覧ください。
横浜でホップ収穫!ホップの前処理に使ったあるものとは?

古川原農園のカスケードという品種のホップ

古川原農園のカスケードという品種のホップ

初めてのホップ収穫体験に20名が参加

台風の影響が懸念されましたが、ホップ収穫日は快晴でした。本音をいえば、曇りくらいの天気が良かったのですが、最高気温が35度。暑い中、汗をかきながら、ホップの収穫が行われました。

2023年は2部制でホップ収穫を実施しました。第1部は、JR東海ツアーズが主催するホップ手摘み体験と横浜ビールの飲み比べができるツアー客20名が参加しました。
このツアーは2022年から開始され、今年で2回目です。昨年との違いは、自分たちが摘み取ったホップが横浜ビールの醸造に使用される点です。つまり、マイホップビールを手にすることができるのです!

幅広い世代がツアーに参加していました。参加者は、各自10時半までに新横浜に集合し、そこからバスに乗って古川原農園に向かいます。横浜ビールの田尻和彦さん、横内勇人さん、工藤葵さんと共にバスに同乗。横浜ビール伝道師の田尻さんは、参加者のみなさんに横浜ビールのみならず、ビールについても熱く語っていました。

横浜ビールの横内さん(右)、田尻さん(真ん中)、工藤さん(左)

横浜ビールの横内さん(右)、田尻さん(真ん中)、工藤さん(左)

厳しい環境下で栽培されたホップ

古川原農園の古川原琢さん

古川原農園の古川原琢さん

30分ほどで現地に到着。古川原農園の古川原琢さんが笑顔でみなさんを迎え入れてくれました。古川原さんは、今年のホップの出来について、次のように話しました。

「2023年は、ホップを栽培するにあたって、非常に厳しい天候でした。春からの天候不順、その後の暑さ、日照り、乾燥で昨年に比べると生育はあまり良くないです。でも、今日、みなさんに収穫してもらうために、追肥や水まきをおこない準備をしました。
今からホップを収穫しますが、同時並行で、横浜ビールの醸造所でビールを醸造しています。収穫後、その日のうちに醸造所に運んで、ホップを粉砕し、ビールの釜に摘み取ったホップを投入します。ですから、みなさん、頑張って収穫してください」

※古川原農園の古川原琢さんについては下記をご覧ください。
古川原さんが大企業を辞めてホップ栽培を始めた3つの理由

ホップ収穫を開始!

11時からホップの収穫を開始しました。参加者の中には、ビール工場でホップを見たことがある人や、自宅でホップを栽培しているので興味があり今回参加した方も!また、ドイツのオクトーバーフェストに参加してドイツのホップは見たことがあるというツワモノも。しかし、ホップ収穫体験は全員が初めてということでした。

参加者は、ホップの香りを嗅いでみたり、毬花を半分に割って中を見てみたりと、各々が楽しんでいる様子でした。

初めてホップ収穫に参加したみなさんがホップを収穫している様子

初めてホップ収穫に参加したみなさんがホップを収穫している様子

第1部は、この後に横浜ビールの「驛(うまや)の食卓」でビールと料理のペアリングが楽しめるランチ付きのツアーなので、ホップ収穫体験の制限時間は30分でした。限られた時間の中で、最終的に1.8kgを収穫。2023年の収穫目標が10kgですので、大きな戦力になりました。多くの参加者は笑顔でバスに乗り込み、満足した様子で次の目的地に移動していきました。

第2部のホップ収穫開始!

12時を過ぎた頃、第2部のホップ収穫が始まりました。2023年で7回目となる毎年恒例の行事です。参加者は、横浜ビールの従業員とビールを提供する飲食店のオーナー、ビール好きなボランティアのみなさんです。いつもの顔なじみのメンバーが続々とやってきました。

総勢15名ほどですが、毎年手伝っているので、自ら考えて、自ら動くまさにプロ集団といった感じでしょうか。そしていつも通り、ジリジリと太陽が照りつける一番暑い時間にホップ収穫が始まりました。

カスケードのホップを収穫している様子

カスケードのホップを収穫している様子

古川原農園では、カスケードとセンテニアルという2品種のホップを栽培しています。今年はいずれの品種も粒が小ぶりであるため、10kgを確保するため通常より多めに収穫することになりました。

立っているだけで、全身から汗がにじみ出てきます。古川原さんのご厚意で、ガリガリくんアイスと強炭酸水を飲んでリフレッシュしながら、15時までに合計13kgのホップを収穫しました。

収穫したカスケードのホップ

収穫したカスケードのホップ

収穫したホップを3時間でビール釜に投入

ここからが時間との戦いです。
ビール釜にフレッシュホップを投入するまでの時間は3時間。この間に、古川原農園から横浜ビールに車で移動します。そして、横浜ビールの店内で摘み取ったホップを加工し、ビールの釜にフレッシュホップを投入します。この摘み取ったホップの加工に時間を要するのです。一昨年は2時間、昨年は1時間半かかりました。

摘み取ったホップはどのように加工する?

摘み取ったホップを選別している様子

摘み取ったホップを選別している様子

摘み取ったホップはそのまま投入せず、根元についているルプリンと呼ばれる黄色い樹脂のカプセルを手で揉んでほぐします。このひと手間を加えることでルプリンに内包する香りと苦味を効率よくビールに取り込むことができるのです。

ここで、昨年から使用しているミンサーの登場です。ミンサーとは、肉の塊を圧縮してミンチ肉にする調理道具です。ソーセージやハンバーグなど、肉をミンチにすることが本来の使用目的ですが、ホップにも使えるのです!

ミンサーでフレッシュホップを加工している様子

ミンサーでフレッシュホップを加工している様子

これを考案したのは古川原さんで、ミンサーを利用すると手もみより時間が早く、効率的に加工することができます。今年は、昨年よりさらに30分短縮し、1時間で13kgを処理することができました。仕上がりも上々です。

この一杯のために全力投球できる!

参加者のみなさんと横浜ビールで乾杯

ホップ収穫参加者のみなさんと横浜ビールで乾杯

想定より早く終了したので、ビール釜にフレッシュホップを投入するまでの間に横浜ビールで乾杯しました。この一杯のために頑張れる!といつも思います。

フレッシュホップをビール釜に投入

蒸気がたちのぼるビール釜にフレッシュホップを投入する瞬間

蒸気がたちのぼるビール釜にフレッシュホップを投入する瞬間

18時に参加者が醸造所に再び集合しました。周囲の温度は70度前後あり、蒸気で全体が曇っています。麦汁の香りがあたり一面に広がる中、フレッシュホップをビール釜に投入しました。あとは、出来上がりを待つのみです。

横浜港北フレッシュホップビールが飲めるのはいつ?

2022年横浜港北フレッシュホップエール(写真提供:横浜ビール広報・写真家 工藤葵)

2022年の横浜港北フレッシュホップエール(写真提供:横浜ビール広報・写真家 工藤葵)

このフレッシュホップを使用したビールは、「横浜港北フレッシュホップエール」という商品名で、ビアスタイルはペールエールです。アマリロという品種のホップで事前に風味を調整し、収穫したカスケードとセンテニアルのホップを発酵する前の麦汁に浸けてフレッシュホップ感が出るビールに仕上げています。

横浜港北フレッシュホップエールは、2023年9月12日(火)に発売予定です。このビールが飲めるのは、1年の中でこの時期だけ!今年はホップ摘みに参加できなかった方も、私が摘み取ったホップが入っているビールは飲めます。

このビールを一緒に味わいつつ、来年はぜひホップ畑でお会いしましょう!

*2022年の横浜港北フレッシュホップビールについては下記をご覧ください。
横浜港北フレッシュホップエールが発売!地元横浜産ホップで醸造

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ビアジャーナリスト

Hop Evangelist、Beer Judge、Beer Taster
ホップでビールを選ぶ時代に!を合言葉に活動中
全国各地のホップ畑にホップを摘みに行くほどのホップ好き
お気に入りのホップはシトラです♪

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