年に一度のお楽しみ、松江ビアへるんホップ摘みツアー開催
松江ビアへるんでは、8月1日に恒例のホップ摘みツアーが開催されました。梅雨の長雨と日照不足により、ホップの収穫が例年より1ヶ月ほど遅れていますが、ビールの醸造には影響がないとのこと。今年も地元産ホップを使用した限定ビールゼウスビターが11月に発売されます。
ホップ摘み当日の天気は晴れ、最高気温が34.8度の中、37名の参加者は、3箇所の圃場に分かれてホップ摘みを行いました。収穫量は3.6kgと例年に比べて減少。その要因は、梅雨の長雨と日照不足による影響です。ホップの生育が遅れており、収穫日にホップの花が満開になる異例の事態。
ホップは、通常開花後35〜40日頃にビールの醸造において重要な成分である「ルプリン粒」が完成し、その後は少ししおれた形となり、色も赤味をおびてくると言われています。つまり、ホップ摘みの時に花が満開であったため、8月末頃が収穫最盛期となり現在もホップの収穫が行われています。
ホップ栽培に不可欠な作業「株ごしらえ」
ホップ栽培において昨年と異なる点は、春に行っていた株ごしらえの時期を秋に変えたことです。株ごしらえとは、根株から出てくる幼茎の乱立を防ぎ、根株の形や生長を整えるためのせん定作業のこと。
とても重要な作業で、土を掘り起こして根株を取り出し、不要な茎を一本一本丁寧に切り落としていく必要があるため、時間と労力がかかります。
松江ビアへるんでは、春にビールのイベントが目白押しで株ごしらえにあてる時間の確保が難しかったのですが、時期を秋に変えたことで丁寧に時間をかけて作業を行うことができました。結果、選ばれた根が元気に生長し、大きくきれいなホップがたわわに実りました。
これを受けて、今年も秋に株ごしらえを実施するということです。
限定ビールゼウスビターは11月に発売予定
さて、地元産ホップを使用した限定ビール「ゼウスビター」は、11月に発売予定です。ゼウスビターは、しっかりとした苦味ととれたてホップの清々しい緑の香りが特徴のゴールデンエール。発売が待ち遠しいです。
松江ビアへるん圃場概要
所在地:島根県松江市黒田町509-1 松江堀川地ビール館花壇・その他数カ所
管理者:島根ビール株式会社 代表取締役 矢野学
URL:http://www.shimane-beer.co.jp/index.html
栽培年数:11年目
栽培品種:ゼウス、センテニアル、チヌーク
栽培面積:220㎡
収穫目標量:20kg(生ホップ重量)
昨年の収量:22kg(生ホップ重量)
この著者の他の記事
- MURAKAMI SEVENとは?ユニークな香りを持つ唯一無二のホップ(2023.10.29)
- アマリロとはどんなホップ?華やかな柑橘香を放つ偶然の産物(2023.9.19)
- モザイクとはどんなホップ?歴史や特徴、おすすめのビールを紹介(2023.9.16)
- カスケードとは?アメリカンペールエールの歴史はここから始まった(2023.9.3)
- 日本産ホップの新しい価値を創出!Z世代が考えるホップの新しい魅力(2023.8.23)
- 横浜でホップ収穫!フレッシュホップビールができるまでを紹介(2023.8.19)
- ソラチエースとは?世界に誇れる日本産ホップを徹底解明!(2023.8.14)
- 日本産ホップIBUKIとは?特徴とIBUKIを使ったビールを紹介(2023.8.1)
- 「信州早生」を詳しく解説!100年以上の歴史を持つホップ(2023.7.23)
- フレッシュホップフェストの参加ブルワリー&ビールを一挙公開!(2022.10.24)